プレッシャーで自滅しない生き方

 

いら立ちとプレッシャーによる精神の消耗戦

VUCA(複雑で予測不能)と呼ばれる現代において、ビジネスに関わる多くの人たちは日々戦いの渦中にいます。

経営者、マネージャー、ミッションを遂行するスペシャリスト問わず、

 

求められるミッションやスピードから来る「プレッシャー」

 

そして、

 

思い通りに物事が進まない、期待しているように部下や関係部署、顧客が動かないことへの「いら立ち」

 

を感じています。

 

そうした適度なストレスは成長に必要なものでもありますが、

 

知らず知らずのうちに、いら立ちとプレッシャーによる精神の余計な消耗戦に突入し、自滅してしまうことも少なくありません。

 

 

消耗戦モードは視野が狭くなっている

いら立ちとプレッシャーに見舞われている時、私たちは視野が狭まくなる傾向があります。

 

(1)物理的視野

(2)時間的視野

(3)意味的視野

 

主にこの3つが挙げられるでしょう。

 

(1)物理的視野

誰が・どこが視界に入っているかという視野です。

例えば、

 

うまく着地させることだけに気をとられて、本来の受益者ではなく上司のことしか見えていない、

 

といったケースです。

 

(2)時間的視野

どの時間軸が視界に入っているかという視野です。

 

焦りによって、短期的な見方にとらわれていたり、逆に先を急ぎ過ぎて足元をすくわれそうになります。

バランスよく時間軸を行き来できることが理想です。

 

(3)意味的視野

何のためにやるのかという意味づけの視野です。

 

社長や上司がやれというからとりあえずやっている、苦労して取り組んでも大した見返りがない、と感じているケースがあります。

 

いずれの視野が狭まっていても、本来の力を存分に発揮することができず、

 

例えミッションをクリアできたとしても、そこに達成感や成長はなく、空虚感と疲労によって燃え尽きるだけという展開になりかねません。

 

 

人生を俯瞰しギフトを受け取る

ではどうやって視野を広げていけば良いのでしょうか。

 

まずは思いっきり人生を俯瞰してみてください。

 

苦労して壁を乗り越えた経験、

そして乗り越えられなかった経験

 

を思い返すと、成長の糧になったできごとが1つや2つあることでしょう。

 

プロジェクトXのような偉業よりも、かっこ悪く傷付いたことによって今の自分がある、というエピソードも含めて。

 

人生全体を俯瞰すると、いま向き合っているものが将来の「成長の糧」「武勇伝」になるイメージが持ちやすくなります。

 

言い換えれば、あなたに贈られる「ギフト」とも言えるでしょう。

 

 

<今日の質問>

・今あなたが立ち向かおうとしていることは、あなたの「人生全体を俯瞰した時」、どのように見えるでしょうか。

・それは、あなたにどんなギフトをもたらしてくれるでしょうか。



著者プロフィール

佐藤 春幸(さとう はるゆき)

プロコーチと(株)セイムペイジ人事責任者のパラレルキャリア。コーチング・組織開発など、変化の渦中にある人と企業を支援。

米国CTI認定CPCC(プロフェッショナル・コーチ)