他人を頼る力
働き方改革による残業規制や休暇の増加を背景に、より短い時間で成果を出す事を求められる傾向に拍車がかかっています。
仕事のレベルと量は変わらず、むしろ体感値としては量・質ともに増加しているケースもある事でしょう。
有名なアフリカのことわざに
「早く行きたければ1人で行け。遠くへ行きたければ皆で行け。(仲間と行け)」
という言葉があります。
1人でできることには限界があり、上司・部下・他部署の同僚・外部パートナーを頼る(うまく活用する)事ができるかが、より重要になってきました。
他人を頼ることが苦手
しかしながら、多くの人は他人を頼ることが苦手です。(私自身も元々はその1人)
例えば、
・マネジメント経験が短い
・人に気を使いすぎる
・せっかち
なタイプ。
私のコーチング経験の中でも、仕事の課題をテーマにしている時に意外と多いのが
一人で抱えている(または部下や同僚と一緒にやっていても任せきれていない)
パターンです。
無意識に
・自分はできる人、相手はできない人というレッテルを貼っている
・頼って迷惑がられたら申し訳ないし恐れがある
・頼ったら負け。自分がやった方が早いと思っている
こんなことが、コーチングの対話の中で自然とあぶり出されてくることがあります。
・自分はできる人、相手はできない人というレッテルを貼っている
⇨それでも頼っていいんです
・頼ったら負け。自分がやった方が早いと思っている
⇨部下や周りの人の成長機会を奪っているかも知れません。
・頼って迷惑がられたら申し訳ないし恐れがある
⇨迷惑がられても、頼っていいんです。頼られて嬉しい人もいます。
このように、他人を頼ること「止めている何か」に気づくと
一歩前進します。
頼り方の工夫
「他人を頼るのが苦手だな」と思う方、「止めている何か」によって、ちょっとした工夫をしてみましょう。
・自分はできる人、相手はできない人というレッテルを貼っている
・頼ったら負け。自分がやった方が早いと思っている
⇨どちらにも共通するのは、「自分はそれなりにできる人」という前提です。
そんなあなたなら、もっと難易度の高い他の仕事に取り掛かる必要があるかも知れません。目の前の仕事を言い訳に本来求められていることを後回しにしていないでしょうか。
勇気を出して他人を活用しましょう。
・頼って迷惑がられたら申し訳ないし恐れがある
⇨頼み方、伝え方を工夫しましょう。
丁寧な言い回しやクッション言葉を使って話しかける気遣いも大事ですが、
意外と印象に影響するのが、「頼む時の表情」です。
あまりに申し訳なさそうな言い方をすると、
「悪いことをされている」
「現実以上に面倒な依頼をされている」
という印象を与えることがあります。
無意識の自己防衛が相手を不快にさせてしまいます。
もちろん人間関係にもよりますが、シリアスになり過ぎない方がお互い幸せです。
仕事でも仕事以外のコミュニティでも、
私たちは人と人のつながりの中で生きています。
独り相撲にこだわらず、堂々と他人を頼っていきましょう。
<今日の質問>
あなたの周りにいる人は皆、あなたのリソースだとしたら
どんなことができますか?
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著者プロフィール
佐藤 春幸(さとう はるゆき)
プロコーチと人事のパラレルキャリア。コーチング・組織開発など、変化の渦中にある人と企業を支援。
米国CTI認定CPCC(プロフェッショナル・コーチ)