リーダーは完璧よりも思い切り!

理想像に向かっていくことは夢があってワクワクする話ですが、社会や企業文化が生み出す「理想の人物像」は、時に一人歩きして「危険な像」になることがあります。
あるクライアントとのコーチングセッションで、こんなことがありました。
(ご本人に了承をいただいています)
 
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会社の管理部門で働く会社員Aさん(40代 男性)。
中堅社員として、今よりもっとリーダーシップを発揮することが求められています。
とはいえ、優しい雰囲気のAさんはグイグイ人を引っ張るタイプでもなく、リーダーシップという言葉自体に尻込みしています。
「どうしたものか」
というのがコーチングのテーマでした。
 
コーチングをしていくうちにAさんは、
「リーダーとは100%の人間である」「リーダーは神がかった能力を備えた人」という思い込み(Aさんなりのイメージ、枠組み)
に縛られていたことがわかってきました。
リーダーとして100%のことを把握して、100%期待に応えねばと考えてきたけど、それってキリがないなという気がしてきました。100でなければならない”ではなくて、”まず一番大事な1のことから”と考えれば自分にもできる気がします。』
そんな風に考え始めました。
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リーダーに求めるものとは?
という問いに対して、私たちは数限りなく列挙できますが、それらを合わせると非の打ち所がない完璧なビジネスパーソン像が出来上がります。
そしてその理想像は
「世の中のリーダーはみんなできている。だからあなたも完璧な人間でなければならない。完璧な人間でなければやるべきではない。」
という敷居の高さを生み出します。
 
リーダーだから失敗できない
リーダーだから、かっこ悪いところを見せられない
…etc
 
これでは、リスクをとってチャレンジするリーダーが育ちません。
世の中のリーダーの皆さんには、
社会や企業文化、そして自分が作り上げたイメージに縛られるのではなく、
「あなたなりのリーダーシップとは何か?」

 

という視点で、思い切ってチャレンジしてもらいたいと願っています。

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著者プロフィール

佐藤 春幸(さとう はるゆき)

プロコーチと(株)セイムペイジ人事責任者のパラレルキャリア。コーチング・組織開発など、変化の渦中にある人と企業を支援。

米国CTI認定CPCC(プロフェッショナル・コーチ)