VUCA時代を生き抜く人と経営とは

 

VUCA時代とは、予測不能な時代

ニュースや書籍で見かけることが多くなった「VICA(ブーカ)」というキーワード。もともとはアメリカの軍事用語ですが、予測不能な経済情勢、社会情勢を表す言葉として昨今よく使われています。

 

※VUCAとは4つのキーワードの頭文字をとったものです。

Volatility(変動性・不安定さ)

Uncertainty(不確実性・不確定さ)

Complexity(複雑性)

Ambiguity(曖昧性・不明確さ)

 

詳しい説明はさておき、「私たちがこれまで経験したことのない事象が、世界中で起こっている」ということは、多くの人が感じていると思います。

 

年次目標や中長期目標は意味が無くなる?

予測不能な時代/市場環境ということは、

「目標を立てても、その前提すら変わってしまう。当初の目標が意味をなさなくなる。」

ということが起こり得ます。

先進的な企業では、年次予算という考え方を手放しているところもあります。

 

※ただし、目標が不要と言いたいわけではなく、「変わる前提でプランニングすること」「目標は変わっても目的はブレずに持っておきたい」という前提です。

 

目的:最終的に目指す状態・もの・こと(抽象度の高いものも含む)

目標:目的に向かうための手段

 

本来、目標はあくまで目的を達成する手段ですが、「なぜか目標が目的化してしまっているケース」も多く存在しますので注意が必要です。VUCAの時代で目的を見失うことは、個人/組織にとって大きなロスになりかねません。

 

VUCA時代を生き抜く人と組織とは

VUCAの時代の荒波にどう船を漕ぎだすか。

予測不能といっても、成り行き任せでは心もとない。

私はこの2つがポイントではないかと考えています。

 

・「好機」だけでなく「危機」も含めて「機会」であるという前提に立つ

・直感に耳を傾ける(慣習・事例・データに流されない)

 

背景には、キャリア理論でおなじみクルンボルツ博士の「計画的偶発性理論」、そしてコーチングを学んだCTIの「コーアクティブ・モデル」が影響しているかなと、いま書きながら感じています。

 

それぞれの解説はまたいつかお伝えするとして、この2つの観点を拠り所としながら、私自身も自分と組織のあり方について探求していきたいと思います。

 

<今日の質問>

この先1年で、

あなた(または組織)に訪れる、

”好機”は何でしょうか?

”危機”は何でしょうか?



著者プロフィール

佐藤 春幸(さとう はるゆき)

プロコーチと(株)セイムペイジ人事責任者のパラレルキャリア。コーチング・組織開発など、変化の渦中にある人と企業を支援。

米国CTI認定CPCC(プロフェッショナル・コーチ)