合計200歳超えのハグ

初めて観たEテレの番組「SWICH」。
異なる分野で活躍する2人の“達人”が、前半と後半でインタビュアーを「スイッチ」しながら、それぞれの「仕事の極意」について発見し合う、クロス×インタビュー番組で、たまたま今回が100回記念。



ゲストの1人は聖路加国際病院 名誉院長 日野原重明 氏 104歳。
日本で最初に「人間ドック」を開設し、「生活習慣病」という言葉を作り、65歳からは末期ガン患者のホスピスとして、患者が心を安らかにして召されるように関わり、看取った患者は4000人を超えるという。

もう1人のゲストは美術家 篠田桃紅 氏(103歳)。
書を学んでいたが、文字の決まり事を離れた新しい墨の造形を試み、その作品は水墨の抽象画=墨象と呼ばれ、特に海外で注目を集める。
増上寺の本堂や海外の日本大使館に壁画を作ったり、今でも毎日、巨大なすずりと様々な筆で制作を続けている。

100歳を超えてなお現役、これまで積み重ねてきたものの大きさから、その一言一言の重みはもちろんすごい。2人の口から出てくる言葉をまとめるだけで格言集になるんじゃないかと思う。

でも、それとは別に印象に残ったことがある。
前半と後半でお互いの役割(インタビュアーとゲスト)を入れ替える。
日と場所を変えて行われるため、インタビューで2回、また今回は篠田氏の個展に日野原氏が訪れたこともあり
3日間に渡って顔を合わせたのだが、会う度に2人がしっかりとハグし手を取り合い、再会したことに感謝を伝え合うシーンが印象的だった。

「人との縁、巡り合わせの瞬間の中に、生き方のエッセンスがある」

という日野原氏の言葉。
合計200歳超えのハグに、その言葉を体現してきた生き様が現れていたように思う。

『人とのご縁を本当に大事にしなさいよ』

と大先輩に言われたような気がした。